大学院について
救急医が大学院に行く意義
「救急医は臨床業務が忙しくて研究ができない」、「大学院に行って研究したりすると専門医などを取得するのが遅くなるのでは」、「そもそも大学院に行く必要があるの」などと、若い先生方、学生さんからさまざまな質問を受けます。他の診療科と同じく、救急集中治療領域では、世界標準の診断法、蘇生管理、治療法など確立しているものは乏しいのが現状です。また、多くの臨床試験やそれに準じたエビデンスは、欧米から多く報告されていますが、本邦におけるエビデンスは限られております。すなわち、救急集中治療領域においても、本邦から基礎研究や臨床研究など新たなエビデンスの創出が求められています。臨床医として経験したなかで感じた疑問や治療限界によって救命できなかった症例、学問として病態解明や新たな治療法の確立など、救急集中治療領域における学問の進展、医療の発展には、我々救急集中治療医自らが行わないといけません。
私たちの講座では、そうした新たなエビデンスの創出を希望する熱い救急医、集中治療医を学内外問わず大歓迎いたします!
当教室で行っている研究テーマ
現在、当講座では、博士課程に医師ならびに臨床工学技士など7名が在籍し、基礎研究や臨床研究などそれぞれの研究を進めております。以下に主な研究テーマを紹介します。
・救急集中治療患者における残歯数と臨床転帰との関連について
・血液浄化療法における予想外の回路閉塞と凝固線溶異常について
・ベイジアンネットワークを用いた、自己心拍再開を得た成人院外心停止症例の予後予測
・人工呼吸管理中の重症患者に対するオレキシン受容体拮抗薬のせん妄抑制効果の検証
・投薬と心血管・脳血管領域の死亡との関連について
・ソーシャルサポートと因果推論
・ベイジアンネットワークを用いた外傷症例の予後予測
この他にも論文博士として学位を取得希望者も複数名所属しております。
大学院に進学するには?
本学大学院では、年2回の募集が行われており、外国語試験と面接試験により合否が判断されています。興味のある方、入学を希望する方は、下記より確認ください。
佐賀大学大学院医学系研究科・博士課程医科学専攻
概要:
http://www.gsmed.saga-u.ac.jp/entrance/d_med/index.html
論文博士(乙)申請される方へ:
http://www.gsmed.saga-u.ac.jp/dhesis_doctor/index.html
- お問い合わせ
- 佐賀大学医学部救急医学講座 佐賀大学医学部附属病院高度救命救急センター
- 〒849-8501 佐賀市鍋島5丁目1番1号
- TEL:0952-31-6511 FAX:0952-31-6511
- E-mail:info@suhtar.med.saga-u.ac.jp